大判例

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仙台高等裁判所 昭和54年(ラ)71号・昭54年(ラ)65号・昭54年(ラ)70号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【説明】

競落許可決定を取消す場合、実務では、原決定を取消すとだけうたうことが多いが、本件は、「抗告が原裁判の取消しのみによつて目的を達する場合は、他に特別の裁判をする必要がないが、それ以外の場合には原裁判を取消すとともに、なお新たな証拠調をなす必要のないかぎり自判すべきである」(田中恒朗「抗告手続の問題点」本誌二〇一号現代の裁判八四頁)とするものに一例を加えたものとみられる

【判旨】

記録によれば、抗告人は、頭書の本件強制競売事件について昭和五四年九月二八日原裁判所により競落許可決定(浪岡和夫、菅原洋一及び藤本喜七をそれぞれ競落人とするもの。なお、藤本喜七を競落人とする競落許可決定書に、競落人の氏名を「藤原喜七」と表示してあるのは、誤記と認められる。)の言渡がなされた後、同日、原裁判所に対し、強制執行停止決定の正本を提出したこと、右強制執行停止決定は、抗告人が本件強制競売事件の基本たる債務名義(公正証書)につき盛岡地方裁判所に請求異議の訴を提起し、かつ右債務名義に基づく強制執行の停止を申請したのに対し、前記同日同裁判所により発せられたものであり、抗告人は同年一〇月一日本件即時抗告に及んだものであることがそれぞれ認められるところ、以上のような場合においては、民事訴訟法第六八一条第二項、第六七二条第一号後段、第六七四条第二項により原決定(競落許可決定)を取り消したうえ、本件競落を許さないとするのが相当である。

(大和勇美 桜井敏雄 渡邊公雄)

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